前回は、眼内を循環している房水についてお話ししましたが、今回は房水の出口の部分「隅角」についてお話しします。

房水は、虹彩の後ろ側から前の方に流れ、角膜と強膜の境界部分と虹彩の間を通り、眼の外へ出ていきます。
この房水の出口の部分を「隅角」と言います。隅角に異常があると眼の中の水が外にうまく輩出されなくなり、眼圧が高くなる原因となります。
眼圧が高いほど緑内障が進行し視野が狭くなっていきます。

隅角の状態を確認し、眼圧が高くなる原因、緑内障のタイプを調べ、治療方針を決めていきます。

①原発緑内障
 原発開放隅角緑内障
  隅角は広いが出口の所が徐々に目詰まりし、房水の流れが悪くなります
 原発閉塞隅角緑内障
  隅角が狭くなったことで、房水の流れが悪くなり、眼圧が高くなります

画像提供:参天製薬株式会社


②続発緑内障
 目や全身の他の病気、薬が影響しています。
 ぶどう膜炎、糖尿病、偽落屑緑内障などの疾患や、ステロイドホルモン剤が影響し、
 眼圧が高くなります

③発達緑内障
 生まれつき、隅角の形の異常により、眼圧が高くなります


眼圧が高くなる原因は様々で、治療の仕方も違ってきます。
ほとんどの緑内障は自覚症状がなく、気がつかないまま進行していることも多いので、40歳を過ぎたら定期的に受診をしましょう。