前回に続き薬ののみ合わせのお話です。

  

 東京大学大学院 澤田 康文先生のお話です。
 
    

   

 ワルファリンは 心筋梗塞・脳梗塞を予防する抗凝固剤です。

  

 ワルファリンは血液の血栓、血の塊を防ぐ働きがあります。

  

 ワルファリンは、NSAIDs(エヌセイド)と呼ばれる非ステロイド性消炎鎮痛剤の一部との

  

 のみ合わせで、作用が強くなります。

  

 ワルファリンの抗凝固作用が強くなると、脳出血、内視鏡での出血の恐れがでてきます。

  

 ワルファリンとNSAIDsののみ合わせで肝臓での代謝分解が崩壊してしまいます。

 
 
 そのために薬は体内にいつまでも残っていて、そのためワルファリンの作用が

 
 
 強く出てしまいます。

  

 対策としては、NSAIDsが必要な時には、ワルファリンを服用していることを

  

 医師や薬剤師に必ず伝えてください。

  

 ワルファリンとののみ合わせで問題のない薬に変更してもらえます。

 
 
 

 また ワルファリンと納豆ののみ合わせも危険が潜んでいます。

  

 納豆には、ビタミンKを大量に作る納豆菌が含まれています。

  

 そのビタミンKがワルファリンの作用を弱めてしまい、治療効果を弱めてしまいます。

  

 そうすると、血栓ができやすくなります。

  

 これは大変危険なことなので、よく注意してください。

  

 また 納豆菌の効果は、2~3日続きます。1パックでも危険ですので注意が必要です。

  

 ワルファリンを飲んでいる方は、基本は納豆を食べないことが大切です。

  

 ワルファリンを飲むことで、心筋梗塞・脳梗塞をしっかり予防する事が

  

 とても重要なことですから。

  
 
   

   

 また サプリメント・ビタミン剤でも影響が出るので、医師・薬剤師に必ず相談をしてください。

  

 薬ののみ合わせは、一般の人が判断するのは非常に難しいですし、大変危険です。 

  

 複数の病気があって、複数の病院または診療科にかかった場合には、

 

 それぞれの病院からお薬がでます。

  

 その処方内容について病院間の連携がないと、お互いにわからないということになります。

  

 そこで、お薬手帳を利用して医師に伝えて頂きたいと思います。

  

 お薬手帳を拝見することにより、処方薬名・用法・容量がわかります。

  

 点眼薬・貼り薬も 内服薬との組み合わせあるので、すべてを記入してもらってください。

  

 アレルギー歴・副作用歴・サプリメント・いままでにかかった病気も記入しておくと便利です。

  

 卵成分でできた薬もあるので、卵アレルギーのある方は、

  

 その薬は服用できないことになります。

  

 災害時や外出先で事故にあった際、お薬手帳を携帯していれば、

 
 
 迅速且つ適正な対応を取ってもらえます。

  

 お薬手帳は、医療機関・薬局に持参し、市販薬・健康食品も記入し、

  

 1冊にまとめいつも携帯するようにしましょう。