冬になると空気が乾燥してきます。
 
暖房器具の使用により、屋内の空気も乾燥しがちです。
 
この時期になると、当院でも眼の乾燥を主訴とした患者さんの来院が増えてきます。
 
また、夏場も眼の乾燥を訴えて来院される患者さんがおられます。
 
夏場の乾燥は冷房の風によるものや温度差、除湿の影響が関係しているようです。
 
 
眼の表面は、常に涙に覆われています。
 
涙は、眼を乾燥から守り、ゴミなどの異物を流し、栄養補給をし、
 
殺菌効果もあります。
 
 
涙は眼の表面に3層構造で存在しています。
 
涙の一番内側にあるのが「ムチン層」と呼ばれる粘着質の成分があります。
 
この粘着質のおかげで眼の表面に涙の水分がとどまりやすくなります。
 
その上に続くのが水分の層になり、涙の3層の中で一番厚い部分になります。
 
涙の一番外側には「油層」があります。
 
この油層があるおかげで水分が蒸発しにくくなっています。
 
 
この涙の状態が安定していることにより、快適な生活を送ることができます。
 
涙の状態が不安定になると、いろいろな眼の症状がでてきます。
 
 
涙が不安定な状態とは、水分自体の分泌量が少ない場合と
 
水分量は十分あるのに「油層」がしっかり水分表面を覆っておらず
 
蒸発しやすかったり、
 
水分量は十分あるのに「ムチン層」の粘着成分が少なく
 
眼の表面に水分が留まりにくかったりする状態をいいます。
 
 
涙が不安定な状態になると、眼が疲れやすくなったり、
 
乾いたり、かすんで見えたり、ゴロゴロしたり、不快感が出たりします。
 
ドライアイの症状があるとしても、詳しく見ていくと原因はいろいろとあります。
 
眼科で詳しく原因を診てもらいご自身の症状に合った治療方法や薬を処方してもらいましょう。