最近、インターネットに接続しているオンラインゲームなどのし過ぎで、生活に支障が出るゲーム障害が急増しています。
眼科的にもゲームやスマホ、パソコンのし過ぎは近視の進行や眼精疲労、スマホ老眼になりやすい為、増加するのを防ぎたいところです。

ゲーム障害は、5月に世界保健機関(WHO)が、治療が必要な依存症の一つに正式に認定しました。
<ゲーム障害の主な判断基準>
1.ゲーム時間や頻度のコントロールが出来ない
2.日常生活の中で、他の行動よりゲームを優先する
3.生活に問題が生じてもゲームをやめない
これらの状態が1年以上継続、または繰り返される場合や、不登校などの重症例では、短期でもゲーム障害と診断します。

長野県では駒ケ根市県立こころの医療センターで、ゲーム障害の治療を行うか検討されていますが、他県ではすでに診療が開始されている所もあります。
今はネット社会で、スマホの個人保有率は高校生で90%以上になります。ネット依存治療外来に受診される患者さんの7~8割が10代で、未成年者は行動をコントロールする力が弱く、生活に問題が生じても不自由さを感じず、治療に難渋するとのことです。
治療法として、患者さんに合わせたカウンセリング、ネットなしで過ごすデイケア、自分と同じゲーム障害の人達とグループミーティングをして自分を見つめ直す時間を作る、ゲーム以外のスポーツなどで現実世界の楽しさに気付いてもらう、などがあります。問題行動が深刻な時は、本人が同意した場合のみ入院を勧めます。
ゲームを完全にやめなくても、ゲームをしなくてもまぁいいや、という気持ちになれば成功です。
まずは予防が大切です。自分で使用時間を把握し、生活リズムを作り日常生活を送る、家族で食事や就寝前はやめるなどの決め事を作る、などの方法があります。
今後の予防教育は社会全体で取り組む必要があると思います。